『一念不動 純米大吟醸 熟成原酒』を味わう

今回味わう『一念不動 純米大吟醸 熟成原酒 山田錦』は『蓬莱泉「空」』で有名な愛知県の関谷醸造で醸された酒だ。
この蔵で醸されている『蓬莱泉「空」』を味わいたかったのだが,ネットで探しても品切れであるか,とんでもないプレミアム価格になっていたため,あきらめざるを得なかった。しかし関谷醸造には蓬莱泉を作る醸造場とは別に「ほうらいせん 吟醸工房」と言う醸造場があって,そこで「空」に匹敵するような純米大吟醸を造っていることを知り,今回の購入に至ったわけだ。

いつものようにまずその氏素性であるが,原料米は麹米・掛米共に山田錦で,精米歩合は両者共に 35 %。ちなみに「空」の方は,原料米は麹米・掛米とも同じく山田錦であるが,精米歩合は麹米が 40 %,掛米が 45 % であるらしい。
使用酵母についてはネットでも調べてみたが,よくわからなかった。アルコール度は 16 % だが,日本酒度やアミノ酸度については不明。トンネル貯蔵定温熟成を約 2 年ほどおこなった後出荷されるらしい ( 「空」は最低 1 年冷温熟成されるらしい )。

前述の通り 一念不動は蓬莱泉とは同じ醸造会社ながら,別の醸造場で作られている。2004 年 = 平成 16 年 4 月に関谷醸造が,現在の豊田市黒田町 ( 旧 稲武町 )に新に建てた蔵 「関谷醸造 ほうらいせん 吟醸工房」 がその醸造場所だ。
こちらは関谷醸造が,日本酒の持つ魅力を多面的に発信したいという思いを込めた作った蔵なのだとか。関谷醸造の社員にとっては酒造技術の継承・研修の場としての役目を負っているわけだが,一般に向けても開かれていて,酒造り体験やオーダーメイドの酒造りなど,「わたしだけの酒」を醸す喜びを味わってもらえる場にしているのだそうだ。
吟醸工房ではこの他にも,日本酒を搾った酒粕から焼酎を蒸留する「原料の循環利用」や酒粕のリキュール製造への活用など,日本酒の醸造から始まる様々な取り組みがおこなわれているのだそうだ。

ちなみに2016 年現在一念不動は東海地方の30数件の酒販店でのみ販売されているのみだとのこと。

今回の「一念不動 純米大吟醸 原酒」の醸造石数はわずか 800 L。「杜氏が目指す最高の酒」をコンセプトに,杜氏が思いを込めて腕をふるったお酒をじっくりと 2 年熟成させたものだ。関谷醸造からのコメントには「純米大吟醸から連想する華やかさは抑え目の,落ち着いた味わいのお酒です。さらりとした軽い飲み口で、豊かな味わいがあるお酒です。軽く冷やして、つまみは淡白な味わいのものを。お酒の持ち味をゆっくりと味わってみてください。」と書かれていた。
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味わった感想を書かせてもらおう。
飲み方 ; 冷酒,ワイングラスで食事と共に頂いた。

香りの強さ ; ★★★★

香りの傾向
蔵での紹介では華やかさは抑えめとあったが,いやいや,風が運んできたかのような華やかな香りが広がる。最初はライチ,洋ナシのような香りがするのだが,しばらくするとグローブのようなふくよかな香りもしてきた。
香りの消え方は静かなのだが,鼻の周囲に優しい香りが漂う感じがある。まとわりつく感じがないので気持ち良い。
戻り香はわずかで軽い。
鼻が疲れないので,いつまでも飲んでいられる。

味わい ; ★★★★
関谷醸造のコメントは「さらりとした軽い飲み口で、豊かな味わいがある」と言うものであるが ・・・ 自分の飲んだ感じはちょっと違う。
飲み口は深いと言うのか,緻密と言うのか。それでいて艶やかさを感じる。味の消え方は静かで,ダラダラとしない。
柔らかな甘みが目立つ。酸味・苦み共に弱い。これらのバランスのなせる技なのか,深みや膨らみのある芳醇な旨味を感じる。喉への当たりが柔らかいのと,バランスで旨味を作っているためなのか,飲み疲れしにくい。

食事との相性 ; ★★★☆
様々なお節料理と合わせて頂いたのだが,味の濃いものとは,野菜・魚類・肉類を問わず,味が乱れ易いようだ。酒の旨味がバランスで作られているせいなのかもしれない。
開栓後二日程置いて飲んでみると,香りは若干弱くなったが,食事による味の乱れは随分少なくなった。

総合 ; ★★★★
20 台後半の女性のような酒で,気持ち良い酒と言える。食中酒としてより酒を味わう時に求めるべきものかな。
ただ値段を考えると,福小町 純米大吟醸が買えるので,もう一度購入するかと言われると ・・・ 難しいかな。

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